SP-UNITEDのセッティング①「各パーツの調整方法」を画像で詳しく解説!

SP-UNITEDのセッティング①「各パーツの調整方法」を画像で詳しく解説! 道具・セッティング

これまでのSP-UNITED(エスピーユナイテッド)の記事で、セッティングが大事と何度も口酸っぱくお伝えしてきました。

しかし、このセッティングが曲者…。

パーツが多くある上に、他とは違うパーツで一癖も二癖もあって、ちょっと難しいです。

そこで今回はSP-UNITEDのセッティングを取り上げていきます。

まず第一弾は、【各パーツの調整方法】です。

セッティングをするためには、まずは調整するためのパーツのことを知らないと上手くできません。

更には、ドライバーのサイズも気をつける必要があります。

ということで今回は、SP-UNITEDのバインディングをバラして、調整パーツの紹介と基本的な調整方法をお伝えします。

※この記事では全てのパーツをバラして説明していますが、セッティング時は必要な箇所のみ調整すれば問題ありません。

スポンサーリンク

SP-UNITEDのバインディングを分解

今回使用するアイテムは、MOUNTAIN(マウンテン)というモデルです。

MOUNTAINについて知りたい方は下記の記事が参考になります。

また、SP-UNITEDの基本構造がわからない方は下記の記事をご覧ください。

まずは、SP-UNITEDのバインディングを分解してみます

sp-united バインディングの全パーツ解体

ざっと画像で見ただけでも沢山のパーツがありますね。

これらの調整パーツを一つ一つ説明をしていきます。

なお、調整時に使用するドライバーは場所によって太さが異なります

使うドライバーは2本。

中太サイズの2番と太サイズの3番です。

ドライバーのサイズ

トゥストラップアジャスターのパーツ説明と取り付け・調整方法

sp-united トゥストラップアジャスター

トゥストラップアジャスターのパーツ説明

スタンダードタイプとマルチエントリータイプがあります。

■スタンダードタイプのパーツ
1.メスネジ
2.トゥストラップアジャスター
3.ベースプレート
4.コネクトパーツ
5.オスネジ

sp-united トゥストラップの部品(スタンダードタイプ)

■マルチエントリータイプのパーツ
1.メスネジ
2.トゥストラップアジャスター
3.ベースプレート
4.オスネジ

sp-united トゥストラップの部品(マルチエントリータイプ)

取り付け・調整方法

※使用するドライバーは3番(太いサイズ)です。

※ブーツのセンタリングとフィッティングに関係してくる部分です。

①ベースプレートの2つの穴の中から取り付けたい位置を決める

ブーツが小さい方、またはカカト寄りにセンタリングをしたい方は後ろ側の穴を選択

ブーツが大きい方、またはつま先寄りにセンタリングがしたい方は前側の穴を選択

なお、一番後ろの穴は、メスネジを固定するために使う穴なため、選択できません。

sp-united トゥストラップ用の取り付け穴

②オスネジ・コネクトパーツ・トゥストラップアジャスターを組み合わせる

sp-united トゥストラップアジャスターのネジを組み合わせ

③全部のパーツを組み合わせる

sp-united トゥストラップアジャスターの組み合わせ

④オスネジを時計回りに回してネジ留め

sp-united トゥストラップのネジ留め

なお、前側の穴に取り付ける場合、コネクトパーツとベースプレートの穴の形が合いません。

sp-united トゥストラップのコネクトパーツの説明

前側の穴へ取り付ける際、コネクトパーツの六角形の形が変形してしまう可能性があります。

それでも取り付けることは可能です。

ご理解の上、セッティングしてください。

※マルチエントリーは、コネクトパーツが無いだけで取り付け方は同じです。

sp-united トゥストラップアジャスターのマルチエントリーの完成

トゥストラップの取り付け・調整方法

sp-united トゥストラップ

トゥストラップは、スタンダードタイプとマルチエントリータイプで付け方が異なります。

※ブーツのホールド具合に関係してきます。

スタンダードタイプの取り付け・調整方法

①トゥストラップアジャスターにトゥストラップを通す

sp-united トゥストラップを通す

②好きなメモリの位置で、バックルを使って固定

sp-united トゥストラップの取り付け

マルチエントリータイプの取り付け・調整方法

①内側のトゥストラップアジャスターにトゥストラップを通す

sp-united マルチエントリーのトゥストラップを通す

※本来はアジャスターを通す生地があるのですが、破けてしまったので代わりに結束バンドで補強してます…

②好きなメモリの位置で、オスネジを時計回りに回してネジ留め

sp-united マルチエントリータイプのトゥストラップを固定

③外側のトゥストラップアジャスターはギザギザのラダーになっているので、ラチェットを通して固定

sp-united マルチエントリーのトゥストラップの完成

※ラチェットは上部を押すことでロックできます。

内側のアンクルストラップアジャスターのパーツ説明と取り付け・調整方法

sp-united 内側アンクルストラップアジャスター

内側のアンクルストラップアジャスターのパーツ説明

1.オスネジ
2.コネクトパーツ
3.アンクルストラップアジャスター
4.ベースプレート
5.樹脂ワッシャー
6.メタルワッシャー
7.ハイバック
8.アルミヒールカップ
9.メスネジ
sp-united アンクルストラップパーツ紹介

取り付け・調整方法

※使用するドライバーは3番(太いサイズ)です。

※アンクルストラップの位置のみだけではなく、ハイバックの位置にも関係してきます。
センタリングとフィッティングに影響が出ます。

①コネクトパーツとメスネジの爪を合わせておく

3点の爪が合わないとネジ同士が噛み合いません。

sp-united アンクルストラップのコネクトパーツの爪

ここで一度合わせておくと良いでしょう。

sp-united アンクルストラップのネジの合わせ

なお、噛み合わせる際に知っておくと便利なポイントは、【メスネジ側のくぼみを上向き】にし、【コネクトパーツ側の突起を下向き】にして組み合わせると上手くハマります。

②ベースプレートの三つの穴のうち一つを選択

ブーツが大きい方、またはカカト寄りのセンタリングをしたい方は後ろ側の穴を選択

ブーツが小さい方、またはつま先寄りのセンタリングがしたい方は前側の穴を選択

その中間が真ん中の穴を選択

sp-united アンクルストラップの取り付け位置

③樹脂ワッシャーをベースプレートにセット

樹脂ワッシャーの突起は、ベースプレートの前後の空いている穴にハメて取り付けます。

sp-united アンクルストラップ 樹脂ワッシャーの取り付け

④アルミヒールカップとハイバックを組み合わせてメスネジを通す

sp-united ハイバックとヒールカップを組み合わせる

sp-united ヒールカップにメスネジを通す

メスネジのメモリ用のくぼみが上にくるようにしてください。

⑤メスネジにメタルワッシャーを掛けて、樹脂ワッシャーとベースプレートの穴に通す

sp-united メスネジをベースプレートに通す

⑥アンクルストラップアジャスターとコネクトパーツを組み合わせる

sp-united アジャスターにコネクトパーツを組み合わせる

⑦オスネジ以外の他の全パーツを組み合わせる

①で爪を噛み合わせたように合わせます。

ポイントは、【ハイバックを垂直に立てて】【コネクトパーツの「小さな突起のしるし」を下に向けて】組み合わせると合います。

sp-united アジャスターとメスネジを組み合わせる

⑧オスネジを時計回りに回してネジ留め

sp-united アンクルストラップを固定

外側のアンクルストラップアジャスターのパーツ説明と取り付け・調整方法

sp-united 外側アンクルストラップアジャスター

外側アンクルストラップアジャスターのパーツ説明

1.メスネジ
2.ハイバック
3.アルミヒールカップ
4.ベースプレート
5.メタルワッシャー
6.樹脂ワッシャー
7.樹脂アダプター
8.アンクルストラップアジャスター
9.バックル用コネクトパーツ
10.オスネジ

sp-united 外側アンクルストラップパーツ

取り付け・調整方法

※使用するドライバーは3番(太いサイズ)です。

※アンクルストラップの位置のみだけではなく、ハイバックの位置にも関係してきます。
センタリングとフィッティングに影響が出ます。

①バックル用コネクトパーツとメスネジの爪を合わせておく

3つの爪が合わないとネジ同士が噛み合いません。

sp-united アンクルストラップのコネクトパーツの爪

ここで一度合わせておきしょう。

sp-united バックル用コネクトパーツのネジの組み合わせ

②反対側のアンクルストラップアジャスターのネジを反時計回りに回して緩める

sp-united 反対側のアンクルアジャスターを緩める

緩める理由は、ハイバックとアルミヒールカップを動かしやすくするためです。

ネジを強く固定していると、取り付けが大変です。

③ベースプレートの三つの穴のうち一つを選択

sp-united 外側アンクルストラップアジャスターの取り付け位置

④樹脂ワッシャーをベースプレートにセット

樹脂ワッシャーの突起は、穴の前後どちらか好きな方にハメましょう。

sp-united 外側アンクルアジャスターの樹脂ワッシャーをハメ込む

⑤アルミヒールカップとハイバックを組み合わせてメスネジを通す

メスネジのメモリ用のくぼみが上にくるようにしてください。

sp-united 外側アンクルアジャスターにメスネジを通す

⑥メスネジにメタルワッシャーを掛けて、樹脂ワッシャーとベースプレートの穴に通す

sp-united 外側アンクルアジャスターのメスネジをベースプレートに通す

⑦アンクルストラップアジャスター・樹脂アダプター・バックル用コネクトパーツを組み合わせる

バックル用コネクトパーツの「小さい突起のしるし」をアジャスターの下に来るようにして組み合わせます。

sp-united 外側アンクルアジャスターを組み付ける

⑧オスネジ以外の他の全パーツを組み合わせる

①で爪を噛み合わせたように合わせましょう。

ポイントは、【ハイバックを垂直に立てて】【バックル用コネクトパーツの「小さな突起のしるし」を下に向けて】組み合わせると合います。

sp-united 外側アンクルアジャスターをセットする

⑨オスネジを時計回りに回してネジ留め

sp-united 外側アンクルアジャスターをネジ留め

アンクルストラップの取り付け・調整方法

sp-united アンクルストラップ

※ブーツのホールド具合に関係してきます。

※取り付け方は、スタンダードタイプとマルチエントリータイプでバックルとラチェットが反対になるだけです。
スタンダードタイプを基準に説明します。

①外側のアンクルストラップアジャスターにアンクルストラップを通す

sp-united アンクルストラップをアジャスターに通す

②バックルを使って好きなメモリの位置で固定

sp-united アンクルストラップをバックルで固定

③内側のアンクルストラップアジャスターはギザギザのラダーのため、ラチェットで固定

sp-united アンクルストラップをラチェットで固定

④ラチェットの上部を押し込んでロックする

sp-united ラチェットのロック

※ラチェットを緩めたかったら上部を上げてロックを解除して、根本の出っ張りを引っ張ることで緩められる

sp-united アンクルストラップのラチェット解除

ワイヤーのパーツ説明と取り付け・調整方法

sp-united ワイヤー

ワイヤーのパーツ説明

1.メスネジ
2.ゴムリング
3.ワイヤー
4.ベースプレート
5.コネクトパーツ
6.オスネジ

sp-united ワイヤーのパーツ

取り付け・調整方法

※使用するドライバーは2番(中サイズ)です。

※ワイヤーのテンションが変わるため、ハイバックのフォワードリーンに影響してくる部分です。

①ベースプレートの二つの穴のうち一つを選択

sp-united ワイヤーの取り付け位置

後ろ側の穴に取り付ける緩くなり

前側の穴取り付けるとキツくテンションがかかります

一番後ろの穴はメスネジ固定用の穴のため、選択できません

②メスネジをベースプレートに組み合わせる

sp-united ワイヤーのメスネジをセット

③メスネジの角度に気をつけて、ゴムリングを付ける

メスネジの角度は、少し斜めにします。

ベースプレートのサイドウォールに対して垂直で、縦向きに付けると良いです。

sp-united ワイヤーのゴムリング装着

④コネクトパーツにワイヤーをセット

sp-united ワイヤーをコネクトパーツにセット

⑤コネクトパーツをメスネジに合わせて、オスネジを組み合わせる

sp-united ワイヤーの取り付け

⑥オスネジを時計回りに回してネジ留め

sp-united ワイヤーのネジ留め

⑦ワイヤーを「アンクルストラップアジャスターの内側」と「ハイバック」に通す

sp-united ワイヤーをハイバックに通す

⑧反対側も同様にワイヤーを固定する

sp-united ワイヤー取り付け完成

ハイバックに関係するパーツの取り付け・調整方法

sp-united ハイバック調整

ハイバックの位置の微調整

※使用するドライバーは3番(太いサイズ)です。

※ハイバックの微調整やローテーションに関係してきます。

①アンクルストラップアジャスターのオスネジを反時計回りに回してネジを緩める

sp-united アンクルアジャスターのネジを緩める

②ハイバック根元のギザギザの位置を調整する

sp-united ハイバックの位置微調整

メスネジの位置を軸にして、ハイバックを前後に動かすことができます。

これによりハイバックをカカト寄り、もしくはつま先寄りに変えることができます。

③オスネジを時計回りに回してネジ留め

sp-united ハイバック微調整後のネジ留め

※反対側も同様に微調整できます。

フォワードリーン調整方法

sp-united フォワードリーン

※ハイバックの傾斜に関係してきます。

①フォワードリーンアジャスターのネジを時計回りに回すと傾斜がキツくなる

sp-united フォワードリーンをキツくする

②ネジを反時計回りに回すと傾斜が緩む

sp-united フォワードリーンを緩くする

好きな位置に調整してください。

フォワードリーンアジャスターの交換

sp-united フォワードリーンアジャスター

※基本的にはやらないところです。
もしもフォワードリーンアジャスターが破損して交換する際に参考にしてください。

①ワイヤーを取り除く

sp-united ワイヤーを外す

②固定ピンを精密ドライバーか何か細長いもので押して取る

sp-united フォワードリーンの固定ピンを外す

③新しいフォワードリーンアジャスターに交換したら固定ピンを取り付ける

sp-united フォワードリーンの固定ピンを取り付ける

④ワイヤーを通して固定

sp-united ワイヤーを通す

ワイヤーの取り外し、取り付けは先程細かく説明しているため割愛します。

最後に

今回は調整パーツの説明と基本的な調整方法をお伝えしました。

今回の記事を見てもらうと分かりますが、比較的パーツが多く、中には難癖があるものもありました。

実際にSP-UNITEDのバインディングをお持ちの方は、難しく感じるかもしれませんが実際にイジってみてください。

触ってみないことには、セッティングができないままになってしまいます。

ぜひ今回の記事を参考に調整をチャレンジしてみてください。

次回の記事では、基本的なセッティングのやり方をお伝えします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました