スキー・スノーボードの転倒や事故を目撃したときの対処!救急法を知らなくとも協力が必要

スキー・スノーボードの転倒や事故を目撃したときの対処!救急法を知らなくとも協力が必要 マナー・ルール

これから多くのスキー場がオープンし始めるので、ウキウキな気分の方が多くいることかと思います。

かく言う私も、その一人です。

ただ、スキーやスノーボードは楽しめるスポーツの傍らで、事故や怪我などが起きているのも事実です。

そこで、私の所属しているスノーボードスクールでは、オープン前に先駆けて現役看護師による「救急研修」を行いました。

そこで改めて、事故や怪我に対する対処について考える機会があったため、一部をここに記します。

事故や怪我に対する対処の仕方を少しでも知っておくことで、もしものときに動きやすくなります。

救急法を知らない方でもできることを書きましたので、ぜひ読んでみてください。

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スキー・スノーボードにかかわらず救急法を知っておくことに越したことはない

赤十字で救急法の講習を受けられる

まず最初にお伝えしておきますが、今回の記事では救急法について書いているわけではありません。

文面で説明しても、正確に対処方法を伝えることができないからです。

また、私自身が専門家というわけではなく、誤解を与える可能性があるため、救急研修の内容は伏せさせていただきます。

もし救急法に興味のあり満15歳以上の方であれば、受講料が発生しますが「日本赤十字社」にて講習を行っていますので参加してみることをおすすめします。

■日本赤十字社 東京支部:救急法申し込みページ

※他の支部でも申し込みができるかと思いますので、気になる方は「○○県 救急法 申し込み」などで調べてみてください。

スキー・スノーボードにかかわらず、災害による事故に関しても使える知識ですので、簡易的にでも知っておいて損はないことだと言えるでしょう。

そして、事故に遭遇したときに救急法を知らなくとも、皆さん一人一人の協力があるかないかで、被害状況が変わることがあります。

スキーやスノーボードで大きな事故が起こりやすい場所や状況

事故が起きやすい場所や状況

スキーやスノーボードの場合、バランスのスポーツとも言われているので、転倒することはごく普通のことかもしれません。

そのため、ちょっとした転倒であればそこまで気にすることもないかもしれませんね。

ただ、大きな怪我を起こしやすい場所や状況はいくつかあります。

・パークエリア(ジャンプ台やアイテムがある場所)
・ツリーラン(木の間を滑ること)
・バックカントリー(整備されていない山を登って滑ること)
・深いパウダー
・緩斜面
・斜度の落差のあるコース
・混雑、レベルや種目が違い滑走者のいる場所

正直、どこを滑っていても事故は起こることはあるということです。

どのようにして怪我が起こりやすいのかをお伝えしておきます。

パークエリア

パークエリアは、単独で事故を起こしやすい場所と言えます。

様々な形やサイズのあるジャンプ台や、ボックスやレールと呼ばれる硬いアイテムがあるため、ミスをしたときに怪我をする可能性があります。

特に雪が硬くなっていて、アイスバーンのような状態の場合には気をつけた方が良いと言えるでしょう。

ツリーラン

スキー場によっては、ある程度整備している林間コースがあります。

この林間コースも一歩間違えると怪我のリスクもありますが、このようなケースよりも「コース外滑走」をする場合の方が大きな怪我に繋がりやすいでしょう。

コース外滑走ですので、当然整備は行き届いていない状態のため、コントロールができずに木に激突してしまう、など大きな怪我に繋がる可能性があります。

バックカントリー

日本でのバックカントリーの場合は、スキー場に入山届けを出すケースが多いかと思います。

ただ、入山届けを出したからと言って安全ということはありません。

整備していない山を登って滑るわけですので、雪の状態がわからず、雪崩を引き起こしてしまうケースもあるのです。

また、滑走する方向を見失って遭難するケースもあるでしょう。

そのままの自然の状態を楽しむのがバックカントリーとも言えるため、一歩間違えれば大きな事故に繋がる危険性があります。

深いパウダー

スキー場の場合、基本は整備しているので新雪がある程度積もっても、そこまで大きな問題にはなりづらいかもしれません。

しかし、大雪が降り、腰ほどの積雪になることも少なからずあります。

さらに雪が降り続けて視界が悪くなることもあるでしょう。

深いパウダーは浮遊感を強く感じる反面、コースの途中で転倒してしまうと、立つことが難しいです。

最悪の場合、転倒の際に捻挫などの怪我をする恐れもあります。

転倒して立つことが困難な状態で雪が降り積もると、パトロールの捜索もしづらくなるという危険があることを頭に入れておくと良いでしょう。

緩斜面

スノーボードの初心者やグラトリなどで、「逆エッジ」がしやすい場所です。

グラトリを行っている方は、自然と受け身が取れたりするかもしれませんが、初心者は受け身を取ること自体がなかなか難しいと言えるでしょう。

そのため、後頭部を打ち付けたり、手を雪面に強打して手首を捻挫するなどの怪我をする可能性があります。

斜度に落差のあるコース

斜度変化と言って、コースの途中で斜度が変化するケースがあります。

その中でも、緩い斜面から急な斜面に変化するコースも少なくないです。

このような斜度変化をする場所では、衝突事故が起こりやすいと言えます。

特に斜面の変化する前に止まって確認せずに滑る方が事故を引き起こしやすいと言えるでしょう。

緩い斜面から急な斜面に変化すると途中で転んでいる方や座っている方に気づかずに衝突しやすいです。

急な斜面のため、ブレーキもしづらくてぶつかりやすいので、衝突しないように注意が必要です。

混雑、レベルや種目が違い滑走者のいる場所

混雑時には、滑走レベル、スキーやスノーボードといった種目が違う方々がいることが多いです、

そのため、滑走するラインが異なったり、スピードも違うことが多いでしょう。

このようなときはスピードの出し過ぎに注意してください。

一歩間違えると衝突事故に繋がる可能性があると言えます。

スキー場のあらゆる場所や状況次第で事故は発生します。

事故は、「加害者や個人の問題」「自業自得」と考える方もいるかもしれません。

しかし、だからと言って放置して良いことではないと考えています。

場合によっては、生死を分けることもあるので、少しでも救助の協力をしてほしいと節に願います。

スキーやスノーボードの転倒や事故で人が倒れてる!救急法を知らなくともできること

スノーボードで転倒や事故を見たときの対応

それでは、救急法を知らなくともできることを書かせていただきます。

もし、スキーやスノーボードをしていて、大きな転倒や事故を見かけたら、それぞれで対応をしてもらいたいところです。

■当事者に動きがあるか

まずは、転倒と事故双方とも、当事者に動きがあるのかを確認してください。

■転倒をして問題なく滑れる

ただの転倒の場合で、問題なく滑れそうであれば、その方は取りあえず大丈夫だったと言えるでしょう。

■転倒をして動きに異常がある

当事者に声をかけて、動きはあるものの痛みがあって動けない、もしくは明らかに怪我をしている場合は、周りの人に「協力してください」と協力を仰いでください。

救急法を心得ている方や専門知識をお持ちの方が居れば、その方がリーダーシップを発揮してくれることでしょう。

しかし、救急法や専門知識をお持ちの方が居ない場合も十分にあり得ます。

その場合は、「二次被害の防止」「パトロールへの連絡」を並行して他者に要請します。

こちらに関しては、後ほどもう少し詳しく書きます。

■事故を起こしたが双方に異常なし

事故の場合で、加害者と被害者の双方に何事もなければ話ができるため、無理に割って入ることもないかもしれません。

ただ、事故状況の話がまとまらないこともあるため、その場合はパトロールに事故状況の情報を提供するとスムーズに話が進むかもしれません。

■事故を起こしたが片方、もしくは双方に怪我がある

加害者と被害者の片方、もしくは双方に怪我が見あたる場合は、速やかに周りの協力の要請をしてください。

その上で、「二重事故の防止」「パトロールへの連絡」の対応を並行して他者にお願いしましょう。

もし、近くに専門の方や知識のある方がいる場合は、その方の指示に従うと良いでしょう。

■事故を起こした加害者が逃走しようとする

最悪の場合、事故を起こした加害者が逃走することがあります。

できることなら加害者を確保したいところですが、滑走し始めてしまうと、他の方への衝突など二重事故を起こし兼ねません。

ウェアや道具の色や特徴などを正確にパトロールに伝えられるようにしておくと良いでしょう。

スキーやスノーボードの転倒や事故で怪我をしている方への対応

スノーボードでの怪我人を発見したときの対応

先程、転倒や事故で怪我をしている方への対応をする際に「二重事故の防止」「パトロールへの連絡」について書きましたが、このことについてもう少し詳しく書きます。

二重事故の防止

二重事故の防止については、「他の滑走者にわかるよう目印を立てる」ことと、「出血している患部を素手で触らない」ということです。

まず、「他の滑走者にわかるように目印を立てる」ということですが、スキーならば板を交差させて「×」の形を作ります。

スノーボードの場合は、固定することが難しい場合もあるため、状況によっては怪我人の上部に板を持ちながら立ってもらいます。

もし、自身で動くことができるようであれば、二重事故を起こさないために「コースの端に移動して、目印を立てる」と良いかもしれません。

ただし、無理に動くことで状態が悪化する可能性もありますので、動きにくいようでしたら、その場で待機する方が良いと言えるでしょう。

また、「出血している患部を素手で触らない」ということに関しては、感染症の防止のためです。

むやみやたらに患部を触らないようにしましょう。

パトロールへの連絡

連絡の仕方は、携帯がある方は「スキー場に連絡してパトロールを呼んでもらう」という方法が早いでしょう。

携帯がなく、リフト乗り場、降り場が近ければ、スタッフに声をかけて救助要請をするという方法もあります。

パトロールの小屋の方が近ければ、直接声をかけるという方法もあります。

パトロールに連絡・報告する際は、「怪我人の状態なのか」「どこのコースでどの辺りに待機しているのか」を伝えます。

もしわかるようであれば、「コース名」など明確な場所を伝えられるとパトロールが対応しやすくなります。

まとめ

今回はスキーやスノーボードにおける転倒や事故に対する対応について書きました。

今回お伝えしたことは、「見て見ぬふりをしない」ということです。

例えば、自分自身の身内が怪我をしたときに、誰も手を差し伸べてくれないとしたら、どう思いますか。

これは、スキーやスノーボードだけではなく、車の事故など日常的なことにも言えます。

とりあえず現場を見て、少しでも問題がありそうでしたら、当事者に声をかけてほしいですね。

そのうえで、「問題ない」「人手が足りている」のであれば、それはそれで良かったと言えます。

行動したこと自体が素晴らしいことと言えるでしょう。

実際にその場に直面すると、迅速に動くことは難しいかもしれません。

しかし、少しでも知識をもっておくのと、ないのとでは天と地の差があります。

少しでも転倒や事故を目撃したときの対処を、頭の片隅に入れておいてもらえると嬉しいです。

ちなみに救急法の講習内容にもよるかもしれませんが、、講習を受けることで「意識の有無の確認、対応」「心肺蘇生法」などのより深い話が聞けるかと思いますので、本格的に滑り込む方は機会がありましたら、講習を受けることをおすすめします。

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