理想のカービングターンに近づくコツ!構造化を駆使した分析方法

カービング

前回は、ターンの構造化という話をしていきました。

読んでいただけていない方は、ぜひ読んでおくことをおすすめします。

と言いますのも、今回はこのターンの構造化について書いていくからです。

今回は、思い描く理想のターンに近づくコツとして、分析の仕方をお伝えしていきます。

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理想のカービングターンに近づくコツ①板の動きを分析

前回のターンの構造化の記事では、

「谷回り・山回り」・・・外力の影響
「ターン前半・中盤・後半」・・・動作の意識
「ターン期・切り替え期」・・・切り替え期間の認識
「時間」・・・ターンと動作の細分化

という使い分けをすることをおすすめしました。

そして、最終的にこれを使い、「自己分析」「理想のターンの分析」をすることが上達のポイントになってきます。

※今回も「カービングターン」をベースにお話ししていきます。

理想のカービングターンに近づくために、分析してイメージトレーニングに活かしましょう

イメージトレーニングの段階ですので、時間の構造化を使って考えていきます。

まずは、理想のターンをしっかりと思い浮かべることがしっかりと分析するためのコツです。

誰かに話すわけではないので、「このような滑りがしたい」と素直に思ったターンを思い浮かべましょう。

理想の人がいる場合は、その滑りの動画を分析することが、簡単に分析するコツと言えるでしょう。

まずは、板の動きを見て、

「どのようなタイミングで、どのような動きをしているのか」

を確認します。

板の動きを分析

上記の画像では、

0時・・・斜面に対して、板が斜め下を向いている

1時・・・板が立ち始めて曲がっている

2時・・・雪しぶきが外側に飛んでいく

3時・・・板がたわんで、弧を描いていく

4時・・・板が走り始めている

5時・・・抜けの動きで更に走る

6時・・・次のターン方向へ板が推進する

としています。

上記の画像は、あくまで一つの形ですので、自身が思い描く理想のターンをイメージしてみてください。

なお、ターンの種類によって変わってくるので、まずは純粋に今一番したいカービングターンで考えていきましょう。

理想のカービングターンに近づくコツ②運動の分析

先程は理想のカービングターンの「板の動き」に対して考えました。

次は、その板の動きに対して、「実際にどのような運動をしていくのか」を考えていきましょう。

できる限りで良いので、どのように運動をしているのかをイメージしてみてほしいです。

運動の分析

0時・・・ニュートラルポジション

1時・・・角付け

2時・・・重心移動

3時・・・圧がもらえるポジショニング

4時・・・荷重・足場づくり

5時・・・次への切り替え

6時・・・ニュートラルポジション

実際に「板がどのように動いているのか」を考え、それをするために「どのような運動が必要なのか」を分析するのが、理想のカービングターンに近づくコツになっていきます。

そして、さらにこの運動を行うためにどのような「動作」をしているのか、が重要になってきます。

理想のカービングターンに近づくコツ③動作の分析

先程は、理想のカービングターンに近づくために「運動」について分析しましたね。

しかし、運動と言っても、実際にどのように体を動かしていくのか、を考える必要があります。

そこで、どのような「動作(体の使い方)」をして運動につなげるのか、を分析していきましょう。

動作の分析

0時・・・板をフラットにする動き

1時・・・脚部と体軸の移動を使って、角付けを行う

2時・・・後ろ足重心に移動

3時・・・板の上に乗った姿勢を維持する

4時・・・リーンアウトで足場作り

5時・・・脚部で圧コントロール

6時・・・脚部で上方向に圧を抜かない

このように、「どの動作をしているのか」を考えられると、より細かな分析ができて、練習をする際に意識するポイントがはっきりとするでしょう。

ここまで分析することで初めて、自身がどのように動いていくべきなのか、が明確になるかと思います。

そして、「角付けの方法」「後ろ足重心のポジション」などの動きに関しては、以前の記事で取り上げています。

よろしければ、連動させてよりイメージを膨らませてみてください。

理想のカービングターンに近づくコツとしては、このように

「板の動き」を分析

どのような「運動」をすれば、その板の動きになるのか

運動をするために、どのような「動作」をすればいいのか

と細分化していくことだと考えています。

感覚で近づける方は、ここまで意識しなくとも良いかと思いますが、頭で考える派の方にはとてもおすすめできることです。

頭で考える方は更に細かく分析を

ここでお伝えする方法は、より細かく動作について考えることもおすすめです。
細かく分析

0時・・・前のターンの後半で足場を作った反動を圧コントロールして切り替える。板のフラットを通る際に、脚、骨盤、上体を板の上に乗っける意識

1時・・・脚部と体軸の移動を使って、角付けを行う。角付けの方向は斜面と平行移動、もしは雪面方向

2時・・・リーンアウトによる雪面へのアプローチも意識しつつ、後ろ脚重心に移動していく

3時・・・ローテーションを過度にしないようにし、後ろ脚重心にしたまま、脚部が負けないようにロック

4時・・・リーンアウトによる角付け量の増加と適度なローテーションによる雪面グリップで、外力を受け止める荷重姿勢と足場を作る

5時・・・板の圧を次のターンへ推進させるために脚部で圧コントロールする

6時・・・脚部で上に圧を抜かないように意識しつつ、板のフラットを通る

上記の内容は、実際にはとても細かく、高度な技術を要することだと考えています。

そして、あくまで私が考えたパターンです。

理想のカービングターンに近づくコツは、自身が考えた動作を細分化することです。

なお、ここまで考えるのは、普段から気にしていないとできないと思いますし、考えすぎだとも言えるかもしれません。

もう少し、大雑把でも良いかと思います。

なお、このように考えることのメリットは、

「自分の脳に動きを認識させること」
「練習を細分化できること」
「ミスしたときにどこに問題があったのかを明確にしやすいこと」

だと考えています。

オフトレ期間中は、時間があるときにでも、試しにここまで分析してみてはいかがでしょうか。

理想のカービングターンに近づく練習をする際の注意点

実際に理想のカービングターンに近づくために練習する際には、「最初から分析した結果を全てまとめて行わない」ように注意しましょう。

その理由は、「考え過ぎては上手くターンができない」からです。

基礎練習もそうですが、一つ一つを意識して練習することが大事になってきます。

それでは、一つに集中して練習するメリットをお伝えします。

・一つのことに集中することで全力を注げる
・部分的な効果がはっきりとわかる
「一つのことに集中することで全力を注げる」

なんでも良いので、複数のことを一緒に行うことを考えてみてください。

一つのことをやるよりも、意識が散漫になることはイメージできるかと思います。

それを、体感時間の短いターンの間で考えますと、「焦ってしまい、一つのことが完了する前に違う動きをしてしまう」ことになってしまいます。

その点、一つのことだけを行うということは、他に意識がいかないため、そこを全力で意識することができます。

地味な練習ほど一つのことに集中して行うことがあるため、効果があります。

その理由は、ここにあると思っています。

「部分的な効果がはっきりとわかる」

実践した効果をはっきりと体感する場合も、一つだけに集中して練習することをおすすめします。

様々なことを意識してターンをすると、「なんとなく良かった」という感覚はあるかもしれません。

しかし、複数のことを意識しているということは、「何が」「どうすると」「どのように効果が合ったのか」が明確にはわからないかと思います。

例えば、「重心が」「板の上にあることで」「安定した」など、ピンポイントで効果がはっきりとわかった方が、「どれだけその動作が大切なことなのか」がはっきりとわかります。

効果がはっきりとわかるということは、「その技術に信頼性が持てる」ということです。

頭で「効果があること」を認識することで体も動きやすくなるので、滑走中に動ける幅が広がる可能性があるということです。

また、「効果が感じ取れない」ということもわかりやすいかと思います。

その場合は、一度頭の片隅に置いておき、別の練習をするのが良いでしょう。

このように一つのことに集中して練習することができれば、必要な技術を選びやすくなります。

効果もはっきりとわかるので、技術力の向上のコツとも言えますね。

一つだけの動作が意識せずともある程度オートマチックに動くようになってきたら、動作を複合させてみると良いでしょう。

意識するポイントも少なくなっているので、体が的確に動きやすくなっているかと思います。

そして、大きな効果を生み、本当の意味で理想のカービングターンに一歩近づいていくことかと思います。

まとめ

今回は、理想のカービングターンに近づくための分析の仕方についてお話ししました。

分析するのはとても難しいことですが、分析することで上達できるような気がしてきませんか。

私は、他者の分析もしますが、主に自分の分析をしています。

「どこがダメなのか」「どこが足りないのか」「どこが適切に動けていないのか」「タイミングが悪い」など様々な発見ができます。

それにより、新たな練習すべき点もはっきりと見つかるということですね。

この話は、また別の記事でお伝えします。

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