夏の季節もスノーボードでカービングターンの練習をしたいと考えている方。
サマーゲレンデでスノーボードの練習をしてみてはいかがでしょうか。
今回からは、私がサマーゲレンデで練習になると思うオフトレ法について記していきます。
正直なところ、サマーゲレンデでは普通にターンをすることさえも難しいです。
滑る感覚は、雪上とはちょっと異なり、シビアな部分が多くあります。
だからこそ、バランスを取るためのポジショントレーニングが有効になってくるのです。
そこで、第一回目は、スノーボードの基本姿勢の見つめ直しから行っていきます。
人によって基本姿勢の作り方、考え方が異なりますので、この記事と同じ方法をしなくとも大丈夫です。
しかし、ターンの切り替えでリセットする練習は、試してみてください。
サマーゲレンデでできれば、冬ではより簡単に動くことができるようになりますよ。
なお、冬でも使える話ですので、ぜひ最後まで読んでください。
サマーゲレンデはスノーボードで普通に滑ることも難しい
サマーゲレンデは、冬と全く同じとはいきません。
人によっては、サマーゲレンデの特殊さから一度滑りに行って、その後行かなくなったという方もいます。
しかし、このサマーゲレンデはスノーボードでカービングターンをする練習にとても適しています。
サマーシーズンにしっかりと練習することで、冬のシーズンの入りがとてもスムーズになりますよ。
サマーシーズンを上手く活用して、昨シーズンよりも上達してみましょう。
サマーゲレンデのこと自体を知らない方は、施設をまとめた記事がありますので、確認してみてください。
また、服装やプロテクターについても気をつけてほしいので、下記の記事も併せて見てみてください。
サマーゲレンデで練習すべきはスノーボードの基本姿勢
スノーボードでサマーゲレンデを滑ることに慣れてくれば、さまざまなことを練習するのも良いかと思います。
しかし、サマーゲレンデでまず始めに意識して練習してほしいことがあります。
それは、「基本姿勢」です。
冬の時期にも基本姿勢の練習している方もいるかと思います。
恐らく冬では、良くできていたことでしょう。
しかし、サマーゲレンデではできていないところがハッキリと分かります。
例えば、ターンの入りです。
恐らく多くの方は、サマーゲレンデを滑ると、思ったようにターンに入りづらいかと思います。
私もなかなかターンに入れず、恐怖心が強くなったことを覚えています。
このターンの入りをスムーズにするためにも、切り替え期に一度をフラットにすることが重要になります。
そしてフラットと言っても、変な姿勢で取るのではなく、「板の上に立つこと」が重要であり、それを体感しやすいのが基本姿勢でもあるのです。
この基本姿勢が上手くできなければ、無理矢理ターンをすることになるので、他の練習をしても効果が出にくいです。
周りに差をつけたいのであれば、まずは基礎から固めていきましょう。
スノーボードの基本姿勢をどのようにして作る?
それでは、まず基本姿勢の作り方について一つの考えをお伝えします。
冒頭でもお伝えしましたが、スノーボードの基本姿勢の作り方は人によってそれぞれ考えがあるかと思います。
まずは自身の思い描く基本姿勢を作っていただきたいので、普段から基本姿勢を気にしている方は、この章を飛ばしても大丈夫です。
それでは、私が考える基本姿勢についてお伝えしておきます。
基本姿勢は、「様々な動きがやりやすいゼロポジション」と考えています。
そのため、基本的に一つの姿勢ということでなく、無数にあるという考えです。
しかし、全てを説明することができませんので、今回は「高い状態の基本姿勢」と「低い状態の基本姿勢」の2つに絞ってお伝えしていきます。
基本姿勢を作るときは、下記の基本姿勢の作り方を基に「高めと低めの間で、高さを調整」してみると次の動きがしやすくなります。
スノーボードの基本姿勢の作り方
■高めの基本姿勢
1.板の上に立つ
2.進行方向に顔を向ける
3.両手を軽く広げる
4.腰の向きを前足のアングルの方向に向ける
5.腰の向きに合わせて上体を向ける
6.スネをブーツのタンに当てるようにして足首を曲げて、軽く脚部を曲げる
7.後ろ足を前足よりも少し曲げて、骨盤をテール側に引く
■低めの基本姿勢
※「1」~「5」までは同じであるため、画像では割愛します。
1.板の上に立つ
2.進行方向に顔を向ける
3.両手を軽く広げる
4.腰の向きを前足のアングルの方向に向ける
5.腰の向きに合わせて上体を向ける
6.スネをブーツのタンに当てるようにして足首をしっかりと曲げる
7.脚部(ひざ・股関節)を足首の強い曲げに合わせてしっかりと曲げる
8.後ろ足を前足よりも少し曲げて、骨盤をテール側に引く
9.頭の位置は板の真ん中、もしくは少し前にする
基本姿勢の重要なポイント
スノーボードで基本姿勢を注意深く気にしていなかった方は、上記の方法で高めの基本姿勢と低めの基本姿勢を作ってみてください。
重要なポイントは、「ブーツのタンにスネをつけておくこと」です。
慣れていない方は、スノーボードのブーツの硬さに負けて、足首があまり曲がらないこともあります。
足首が曲がらなければ、低姿勢を作ったときに重心がヒールエッジ側に乗ってしまいます。
低姿勢を作る場合も、あくまでも板の上でバランス良く乗れることが大事なのです。
そして、バランス良く低姿勢を作るためにも足首の曲がり具合が重要となります。
そのため、まずは足首が曲がりやすくなるように高い基本姿勢の段階で、「ブーツのタンにスネを当てて」おきましょう。
また、骨盤をテール側に引くことも大切です。
その理由は、斜面の上に立つと重力があるため、前重心になりやすいため、それに対応できるようにするためです。
意図的に前に行くことは良いですが、勝手に前重心になってしまうと、上手くターンをすることはできません。
最低でも真ん中に入られるように、後ろ足を軽く曲げて、骨盤をテール側に引きましょう。
切り替えのタイミングでリセット!スノーボードの基本姿勢を作ることが重要
基本姿勢はどのタイミングで使う?
基本姿勢はターンのどの部分に使うのか、ご存じでしょうか。
この基本姿勢は、「プレターン前の直滑降」「ターンの切り替え時のリセット」のときに使います。
先程もお伝えしましたが、スノーボードにおける基本姿勢は、様々な動きがしやすい姿勢と考えています。
そのため、基本姿勢をしっかりと作れれば、ターンに入りやすいということです。
ターンを始める前に基本姿勢を作ることを意識していきましょう。
ただ、本当に切り替えのタイミングで基本姿勢を作ろうとすると、遅いです。
あくまでリセットのときに「完成した基本姿勢を通過する」ことが重要なのです。
そのため、「作ろう!」と動き始めるタイミングは、ターン後半なのです。
↓
「切り替え期で基本姿勢が完成」
↓
「基本姿勢が完成したら、次のターンの動きをし始める」
このように動く意識をしますと、スムーズにターンがしやすくなりますよ。
基本姿勢の練習方法
それでは、ターンの切り替え時に一度基本姿勢に戻る練習方法をお伝えします。
1.基本姿勢を作って直滑降
2.プレターンでヒールサイドターンをする
3.曲がり始めたら、基本姿勢を作る意識をして動く
4.切り替え期で基本姿勢が完成した状態で斜滑降
5.トゥサイドターンをする
6.トゥサイドターンの後半で基本姿勢を作り始める意識をする
7.切り替え期で基本姿勢を完成させて斜滑降
8.ヒールサイドターンをして、後半に基本姿勢を作る意識をする
9.切り替え期に基本姿勢が完成している
このように「プレターン前の直滑降」と「切り替え前に基本姿勢を作る意識」をしてみてください。
ターンに入る前に一度基本姿勢を通すことで、次のターンへスムーズに入っていけるようになります。
また、斜滑降をする際にはできるだけ、斜面に対して板をフラットにすることも意識してみてください。
実際には、斜滑降になったあとすぐにターンが始まるかと思います。
しかし、「斜面に対して板がフラットになり、その板の上で基本姿勢を作る意識」をすることが重要なトレーニングですので、この部分も意識できると良いです。
この動きができるようになったら、
・基本姿勢で滑る時間を短くする
ことを意識してみてください。
最終的には、切り替えの際に板のフラットと基本姿勢を一瞬通れば大丈夫です。
基本姿勢を通る理由
切り替えるときに基本姿勢を作ることによるメリットは、次のターンに正確に体を動かしてターンに入ることがしやすくなるからです。
基本姿勢を通らずに次のターンに入ってしまうと、トゥサイドでは「内倒」、ヒールサイドでは「出尻」になるなど一部分を強く動かしてしまいやすいです。
※トゥサイドターンからヒールサイドターンへ切り替えるときの出尻に関しては、一概に悪いわけでありません。ターンの繋ぎが悪いと感じる方は、基本姿勢を通ることをおすすめします。
上記の図は、極端な動きですが、傾向としてこのように動いてしまいやすいです。
内倒や出尻をしないようにするためにも「基本姿勢を通ってターンに入る」必要があるのです。
また、基本姿勢を通って、正確に角づけができれば、谷回り(ターン前半)から板に圧がかかりやすくなります。
カービングターンの精度を高めるためにはとても重要なことと言えますよ。
まとめ
基本姿勢を作ることがとても重要だということが伝わりましたでしょうか。
基本姿勢ができないと、ターンがつながらなくなるため、板に力が伝わりにくくなってしまいます。
板をたわませるためにもターンに入る前に基本姿勢を作りましょう。
基本姿勢が作れれば、次のターンに正確に入れるようになってきます。
なお、基本姿勢を作ることが重要なのではなく、板をフラットにした上でゼロポジションを通ることが大切ですので、その点もご注意くださいね。
慣れてきたら、フラットと基本姿勢’(ゼロポジション)を作っている時間を短くしていき、最終的には一瞬作れれば大丈夫です。
地味ですが、とても重要なことですので、ぜひサマーゲレンデで練習して他の方に差を付けましょう。
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